麻布十番の不動産屋「ジャシボ不動産」

2014年頃、日本の不動産市場に 中国人投資家のブーム が訪れました。
爆買い」という言葉が象徴するように、中国人による不動産購入が相次ぎました。

当時、中国政府は 海外への資金移動に対して厳しい規制をかけておらず、日本国内にある中国系銀行も 中国の富裕層向けに積極的に融資 を行っていました。

その結果、多くの中国人投資家が日本の不動産を購入 したのです。

しかし、あれから 7年以上 が経ち、状況は大きく変わりつつあります。
現在、日本に住む中国人投資家は 不動産を手放さずに維持 するケースが多いですが、海外在住の中国人投資家は売却を検討している ケースが増えています。

ところが、ここで問題になるのが 「日本の税制」 です。


第1章:中国人投資家が見落としがちな日本の税金

日本の不動産を所有すると、以下のような税金や維持費が発生します。

固定資産税:毎年支払う税金
譲渡所得税:売却時にかかる税金
管理費・修繕積立金:マンションなどの維持費
相続税:日本独自の税制で、外国人投資家には馴染みがない

日本の不動産取引は、外国人にも日本人と同じ税制が適用される ため、投資家としては 税金を無視することはできません

しかし、問題は この税制が十分に理解されていない ということです。

特に 中国系の不動産業者が当時の投資家に税金について十分に説明せずに売却 していたケースが多く、結果として 税金の未払い問題 が発生しています。


第2章:売却時に起こる「滞納税金」の問題

現在、日本の不動産を手放そうとする 海外在住の中国人投資家 の間で、多くの問題が発生しています。

特に問題となるのが 固定資産税の滞納 です。

「日本に住んでいないのに、日本の不動産に税金を払い続けるのはバカバカしい」と考える投資家も多く、実際に 長年にわたって固定資産税を支払っていないケース もあります。

このような状況で売却を進めようとすると、次のようなトラブルが発生します。

1️⃣ 買主に滞納税の支払いを求める

  • 売主:「私はもう払わないから、あなた(買主)が払ってください」
  • 買主:「え?なんで私が?」
  • → 交渉が難航し、売買契約が成立しない

2️⃣ 金融機関の融資が通らない

  • 買主がローンを組む場合、物件の状況が「クリーン」でなければ金融機関は融資をしません。
  • しかし、税金滞納があると、物件に差押えリスクがあるため、銀行が融資を拒否するケースが多発。

こうした問題が原因で、「売りたくても売れない」 状態になってしまうのです。


第3章:日本の不動産は本当に「お得」なのか?

中国人投資家の多くが、日本の不動産に魅力を感じる理由は、

欧米と比べて不動産価格が安い
治安が良く、安心して投資できる
外国人でも自由に購入可能

という点にあります。

しかし、実際には 税金や維持費を考慮しないと「安く買えたつもりが、後々負担になる」 ケースが少なくありません。

また、売却時に 税金滞納や管理費未払いが問題となると、スムーズに売却できない というリスクがあります。

特に 「外国人だから特別に優遇される」という制度は日本には存在しない ため、事前にしっかりと税制を理解しておくことが重要です。


エピローグ:今後の不動産市場と投資家へのアドバイス

2014年から始まった中国人による日本の不動産投資ブームは、現在も一定の影響を与えています。

しかし、7年以上が経過し、市場には 「税金を知らずに投資した」 という人々が多く存在しています。

今後、海外在住の投資家が売却を進める中で、「税金滞納の処理」 が問題になるケースが増えてくるでしょう。

投資家へのアドバイス

不動産購入時に税制を正しく理解する
管理費・税金をしっかり支払う(滞納すると売却が難しくなる)
売却時には滞納税の清算を済ませておく(買主との交渉をスムーズにする)

不動産投資は 購入したら終わりではなく、長期的な管理が重要 です。

もし、日本の不動産を所有している中国人投資家の方で 税金問題を抱えている方がいるなら、早めに対処することをおすすめします。

日本の不動産は、正しく管理すれば 長期的に価値のある投資 になりますが、税制を無視すると 「思わぬ負担」 となる可能性があります。

今後も、日本の不動産市場は 海外投資家にとって魅力的な市場であり続ける でしょう。
しかし、その魅力を 最大限に活かすためには、税制への正しい理解が不可欠 なのです。

🔹 あなたの不動産投資、税制面でのチェックは万全ですか?
🔹 売却を検討している場合は、専門家に相談することをおすすめします。

麻布十番の小さな不動産屋、ジャシボ不動産の小谷でした。

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